2012/10/27
Jim Hall : Live At Birdland (2011年)[CD]{ライブ録音}
オススメ度
★★★★☆
所感
2012年発売のジム・ホールの最新作かつライブアルバム。ジム・ホールがもうじき81歳となる直前の、実に御年80歳のときのライブでございます。
もう内容がどうとか以前に、合衆国はジムおじさまを人間国宝として国家レベルで保護すべきではないでしょうかっ!などと鼻息も荒く聞き出すと、出だしの1曲目Furnished Flatsのテーマでジムおじさまが一部のフレーズをわざとなのか弾いてなかったりと、ちょっと心配な演奏で始まり不安になる。この曲は以前、Panorama: Live at Village Vanguard(1996年)でもおなじサックスのグレッグ・オズビーと演奏しており、そのとき見せたキレのよい演奏と比べると、認めたくないものだがやはり加齢を感じてしまう・・・いや、そんなことは無いッと都合よい色眼鏡を装着。2曲目は定番のAll the things you are。やはりこなれた曲のためか徐々に演奏が安定してきて安心。最近ずっと多い3拍子のパターン。もう4拍子ではやらんのじゃろか・・・。と、そこで安心安定のお決まりパターンにおさまらず、3曲目はジョーイ・バロンとの変態無調デュオをみせ、いまだ衰えないアグレッシブなジムの音楽のあくなき探究心にずっきゅんしつつ、きっと初心者様は呆然となること請け合い。4曲目はここ最近、弾く頻度が増えたと思われるBeija Flor。美しいラテンな雰囲気のミディアムテンポのバラード。スティーヴ・ラスピナのねっとりベースが主メロとなり低音の魅力をたっぷりと堪能できる。5曲目はジムおじさまオリジナルのBig Bluesで、活気あるジャズブルースで楽しさ炸裂。6曲目は70年代に演奏することが多かったChelsea Bridge。アダルトなバラードでめろめろん。ラストのSt.ThomasではUSのライブにもかかわらずいつもの鉄道唱歌が入り日本のファンならいつでも安心のジムおじさまに心潤うことでしょう。
それにしても考えてごらんよ、自分が80歳になってこんなにギターがひけるかい?無理無理! てことで、あまあまの星4つ。
- メモ:本アルバムはUSのレーベルArtistShareが「Jim Hall Live Project」と称して制作した2つのアルバムの1つ。1つはA&M Recordsの「Live!」(1975年)の未発表音源を収録した「Live Vol.2-4」(1975年録音/2012年発売)。もう1つがこの「Live At Birdland」。
詳細
- メディア
- CD
- アルバムタイトル(原題)
- Live At Birdland
- アルバム名義
- Jim Hall (ジャケットのデザインではJim Hall Quartetとなっている)
- 収録年
- 2011/11/10-11, at Birdland,NewYork City
- 発売元,レーベル
- Artistshare http://www.artistshare.com/v4/Projects/Experience/7/431/1
- 所有盤
- CD
- CD発売日
- 2012/10/16
- 規格品番
- AS0120
- UPC
- None
- 定価
- $18.95
曲目
- Furnished Flats
- 作曲
- Jim Hall
- All The Things You Are
- 作曲
- Jerome Kern,Oscar Hammerstein II
- Friendly Recollections
- 作曲
- Jim Hall,Joey Baron
- Beija Flor
- 作曲
- Nelson Cavaquinho,Noel Silvia,Augusto Tomaz,Jr
- Big Blues
- 作曲
- Jim Hall
- Chelsea Bridge
- 作曲
- Billy Strayhorn
- St.Thomas
- 作曲
- Sonny Rollins
演奏者
- Jim Hall
- Guitar
- Greg Osby
- alto saxophone
- Don Tompson
- Bass
- Terry Clarke
- Drums